放課後に居残って夜

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英検準1級と1級のダブル受験、合格しました(2次試験のこと)

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格通


表題の通りです。2次試験も同日に準1級と1級ありましたが、面接時間は10分ずつなのに、一日対応でした。長かったので、この投稿も結構長めです。

TL;DR、どちらも合格しました。1級試験の勉強方法などについては別の投稿にします。ここでは、受験当日の様子などを思いつくままに書きます。1級面接での模様も添えます。

 

朝に準1級。いくつかの部屋に分かれて案内されましたが、十数人でそこまで多くない印象でした。2月末で、控室となった教室は驚くほど寒く、暖房がないのに驚きました。ずっと体をさすっておられる方もいました。

会場となった横浜中華学校に行くと、校舎入り口でヘルスチェックと受付があり、そのときに首から下げるビニール袋に、電源を切った状態で携帯電話を入れるように指示されます。そのため控室では持参したノートか教本を開くしかなく、全く何も持参しなかった私はまた待ちぼうけ。何か持っていったほうが良いです。

そして4人ずつ事務局から呼ばれ、面接会場(教室)前に並べられた椅子にて更に待ちます。呼ばれる頃には緊張が続かなくなるほどでした。

さて面接です。準1級では、簡単な自己紹介の会話などのあとカードを渡されます。そのカードには4コマのイラストがあるので、それを1分間で見て、その後2分掛けてそれぞれを英語で描写します。そのあと、これに関する質問を4つほどされるので答える、という流れです。その質問の一つは4コマのどれか一つの絵に関すること、他は関連するトピックです。

私の場合は面接官は日本人女性の方1名でした。コロナ渦のためマスクをしての面接でしたが(板はなかったです)、聞き取りにくくないですか?など丁寧に優しくガイドしてくれたのが好印象でした。

カードには、若い夫婦が自宅に居る時間が多くなったため運動不足を感じていて、入会キャンペーンをしていたフィットネスクラブに入会したんだけども、夫の方は仕事が忙しくてなかなか一緒にクラブに行くことができず、ある晩に退会しようと思うと妻に告げて、妻ご立腹。というもの。その後の質問では、4枚めの絵にある妻の言葉を代弁してみてくださいとか、 でした(あと忘れました・・・)。面接は合計10分程度です。

 

さて、これが終わったら一旦校舎から出て、続いて午後より英検1級です。駅近くの王将で餃子定食を文字通りかき込んで、にんにくとニラの臭いがマスクに充満する中で臨みました。

 

1級の控室の教室には、もう密だろうというレベルで人がたくさん。40名は超えていたかな。こんなに1級受かっているんですね・・・、すごい。相変わらず単語帳も何も持っていない私は、邪魔にならないよう気をつけながら周りを見渡したり受験票を隅々まで読むことくらいしかすることがありませんでした。教室を出てお手洗いに行くときは、首に下げている携帯袋を渡して出るという仕組みでした。

さて、面接会場では、試験官2名、一人は日本人の男性、もうひとりは英系の男性、そしてタイムキーパーの3名で、やはりマスク越しの会話(板なし)。

1級は、カードに5つトピックが書いてあり、最初の1分でそれを一つ選んでスピーチ構成を練り、2分で自分の意見としてスピーチ、そのあと4分ディスカッション。今回はここが一番焦ったのですが、自分が話せるトピックが見当たらなかったです。頭が真っ白になり、冒頭30秒は「まずい!どうしよう?!」で埋め尽くされました。そのため選んだトピック以外に何があったか、ほとんど覚えていません。かろうじて、

  • 国家がより内向きになることに関しての影響は
  • ロボットが世界を動かす(run by Robots)世の中は到来するか?

は覚えていて、私はロボットのやつを選びました。これが一番、技術的な議論に持っていけると思ったからです。私の意見は、「もちろん、すでにそうなっている」という話はじめから、以下の様に持っていったわけです。

  • 強く同意する。すでにそうなっている。
  • 製造業を見てみろ、ほとんど自動化されているところにロボットの存在がある。
  • 原子力発電所などの事故や人間にとって危険な作業も、ロボットが大活躍している。
  • ロボットが人間に取って代わることはすぐには来ないが、私たちの生活はロボットによって成っている

んでこれが終わって議論が始まるわけですが、なぜか最初試験官からの質問には混乱が見られ、

「あなたは、ロボットの世界がすでにあるといったので表題の主張には賛同している、だけどロボットが人間にとって代わることはすぐに来ない、とは・・・?」という始まり方をしたのです。それに対して私は、「私はDystopiaは信じていないです、ロボットが世界を牛耳るようなことは今すぐには実現しないし、AI技術がそれを実現可能にするかもしれませんが、そこに今到達しているとは到底思えない、ものすごく先の話と思う」と返答しました。

そこで気づいたことは、ひょっとしたらこの設問、ロボットが人間を支配することになるか?と聞かれていたのでは、ということ。とすると私の主張はちょっと質問を拡大解釈していたのでは、と気づいたのです。とりあえずその不安がどんどん大きくなっていくのを感じながらも、議論を続けました。

試験官:AIは人間世界をひっくり返すとStephen Hawking博士が言っているがどう思うか?ー>私:Elon Muskも同様にAIについて警戒感を示しているが、おそらくポイントとしては、倫理的な観点や規制などを適用する動きにつなげていくことだと思う。

試験官:そのような世界で新しく脅威が起こっているのではー>私:サイバーセキュリティにおいてもAIに対する攻撃やAIを駆使した攻撃など、脅威Surfaceが広がっている

試験官:囲碁や将棋などでAIが人間を圧倒しているが、これらについてAIがまだ人間を凌駕するとすることにならないのか?ー>私:これらのケースこそまさに、AIが非常に限られたルールの特定のタスクに大変強いことが示されているケースであるが、実は人間生活はこれに比べ物にならないほど複雑である。例えば、私達の「認識」とは、実際現象として確認はできるが、どのように「認識」しているかは、まだ分からないことのほうが多いのである。それをAIで表現するということはさらに困難である。

というぐらいのやり取りでベルが途中でなり、議論は中断しました。私は、「いやー夢中になってしまいました」試験官は「きっと一日中喋れますね」ということで笑いながら会場をあとにしました。今回の戦略で有効だったのは、ロボットの議論をAIの議論に昇華させたことです。そのため自分の興味分野に議論を引き込んでいくことができました。しかし、日頃のインプットが極端に少なくなっているため、ホントならもっと良い言い方があったのになと後から振り返って思うことも多かったです。

 

というわけで、長い一日でしたが、無事に終わりました。先に述べた「不安」が拭えることになるのは合格証書を受領してからになります。次のポストでは受験に使ったツールなど紹介できればと思います。